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東アジアにおける「法の近世」の幕開け。平和で変化の乏しい「空白の一世紀」とされてきた明代中期。しかしその実態は、固定化した法典『明律』の限界を補うべく、現場の要請に応じた「条例」が次々と編み出される歴史的転換点であった。日本の近代刑法にまで繋がる東アジア法文化の源流を描き出す野心的論考。
序論第一部 明中期における法整備(明代法制史料の基本整理『皇明條法事類纂』の成立事情―条例テキストの問題から考える明代『問刑条例』条文形成過程の一類型―参語を引用する事例の検討を通して弘治『問刑条例』から万暦『問刑条例』へ―海禁に関する例の「謀叛」から考える)第二部 明中期社会と犯罪(典型的な犯罪者「無籍之徒」と『問刑条例』の整備大運河における司法と犯罪朝貢貿易と中国社会―会同館開市に関する規定の法整備過程から見る海上密貿易に関する犯罪と法整備)結論